「豊かな出産」って、「超満足いく結婚式」のようなもの

「豊かな出産」を掘り下げる

への感想:

 

 「豊かな出産」って、「超満足いく結婚式」のようなもの。

終わってしまえば単なる思い出。


私は、第一子の時はお産を扱う本を読み漁り、lラマーズ法の講座に片道1時間半かけて通い、里帰りして助産院を探しました。そうして、「いまどき助産院?」とあきれる夫や親たちを説得して、なんとか助産院出産にこぎつけたのです。

でも世の中、他人の経験談を聞いて期待しすぎるとろくなことが無いと思い知らされました。
まず、安産過ぎて(ラマーズ法のおかげでもあったのですが)感動する暇もありませんでした。おまけにお産が急速に進みすぎて会陰裂傷が起きてしまいましたー助産院にこだわったのは会陰切開を忌避する気持ちが大きかったのに、皮肉なものです。

結局、助産院を選ぶ人はごく一部で、その中でも深く感動した人だけが大きな声で体験談を語るのです。可もなく不可もなく大して感動しなかった人は何も言わないので、助産院のお産はすべてが感動できなものばかりだ、という印象をこれから出産を初体験しようとしている妊婦さんたちに与えてしまうのでしょう。

助産院幻想から覚めた私は、次は個人病院で生みました。まあ、どこも一長一短。なにからなにまで自分の満足の行くような出産を経験できる人って、よほど幸運なのか、でなければよほど思い込みが強いか、なのでしょう。

今はただ、どの子の時も無事出産できたことを静かに感謝するだけです。

 

考えるに「豊かな出産」って「幸せな結婚式」のようなもの。

実現するまでは大騒ぎで、あれこれ選んだり悩んだり。

過ぎてしまえば、あっという間。

幸せな結婚式だったからと言って、その後の幸せが保証されないように、

「豊かな出産」だったからと言って、その後の子育てが上手くいくことは保障されない。

まあ、その程度のものと見極めないとあとあと幻滅するよ。てとこかな。